光源が備えられた鉄道模型が、床に並べられた日用品の間をゆっくりと移動しながらその影を周囲の空間に映しだすインスタレーション。光源により映し出された日用品たちの影は、部屋の壁や床、天井をスクリーンに電車から見る風景のように鑑賞者を包み込む。没入・鳥瞰、既視感・未視感といった、相反する体験を交互に繰り返す映像は鑑賞者の知覚を研ぎ澄ます。