9人の声楽家の身体を、コンピュータ制御された18の油圧ジャッキからなる機械で揺らしなが「合唱させる」作品。歌い手たちは角度が変化する台座の上に立ち、生きた音響要素となる。合唱は、電子音を伴って一体感を打ち破りながら盛り上がりを見せ、または秘教的な祭礼のように停止する。彼らの身体は機械仕掛けの寓意のなかを生から死へと進んでいくようだ。テクノロジーの複雑性と生身の身体の叙情が融合した本作は創世的な特質を備えた作品である。