東日本大震災によって生み出された瓦礫の山を、等身大のスケールで表現した作品。撮影した写真の上に油絵具によってペインティングを施すことで、イメージと物質の両方から、震災の瓦礫とリアリティを追求している。映像や文章などの他メディアでは体験することのできない原寸大のサイズは、見る者に現実感を帯びた体験を与える。それは震災の情報を、知識のみによって留めないための批評的な身振りでもある。